駿台マークを終えて。合計9割を取るのは至難の業。英語の問題を考える。野球とファーストネームの知識の有無。
カテゴリー:センター英語
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みなさんこんばんは。佐藤一行です。
駿台のマーク模試が終わりましたね。
やはり東大予備校なだけあって、今回もかなりの難易度でした。
今回は英語の5問について感想を。
センターでは出ない内容に思えるが、問題はすごくよくできている
というのが私の感想ですね。
問題自体は非常によくできてきます。
大問6のoutstandingの長続き、も同じ段落の後ろと対比させれば解くことは可能ですし。
私は第五問、好きですね。そしてこの私が好きな英文は大抵の受験生は嫌うのですが。
ファールボールって知ってる?
野球のことを多少なりとも知っていれば、ファールボールくらい簡単に分かります。
ただスポーツにまるで興味のない生徒はファールボールと聞いてもなんのことかさっぱりです。
私には少年たちが公園で野球をして、民家の庭にボールが入って、その家のおっさんが変わり者で困ったという情景がすぐ浮かびますが
そもそも野球が何なのかさっぱりわからないと(実際結構いる)、かなり状況がつかみにくいです。
そしてこの文を難しくした要因としてもう一つの大きな要素がありました。
アメリカ人はファーストネームを大事にしてるって知ってる?
この点が第二です。みなさんはアメリカは日本と順序が逆ですから 高上 ムキ男
という人がいたとしたら(いませんけど)英語の語順にしたら
ムキ男 高上
となるわけです。
つまり名前が先に来ますね。だからファーストネームが名前になります。(この場合はムキ男)
そして、日本でも苗字ではなく、名前で呼び合う間柄は割と親しい関係にないと、あまり呼び合わないですよね。
特に私などは女性を名前で呼ぶことには日々、すごく注意しております。はい。勘違いされますからね。
変なおっさんは本当に変なおっさんだった。
このおっさん、自分の庭に落ちてきたボールを見せびらかして没収すると言う物。作者がなけなしのお小遣いで買ったボールを友達が早々にファールボールにして、そのおっさんの家の縁の下に落とし、仕方なしに取りに行った作者が、おっさんに足を引っ張られて、地面で顔がこすれて鼻血を出してしまう。
それを見た小柄な筆者の父親が、抗議をしたときに相手のおっさんを名前で呼んだので、おっさんは、改心したという話。
会心の描写が受験生には読みにくかったので難しかったと思われます。
ただ、だからといって選択肢の、ファーストネームを調べて警察に届けるためとか言う物を選んではいけません。
こんなところにも、駿台の考慮がなされていて、センターでは必ず本文中に正解の根拠があります。
書かれていないことは不正解、ですからね。
ムキ男君、喜ぶ。
たとえば君がムキ男だとして、普段みんなに名字でしか呼ばれない。高上さん。高上さんと。そんな中
「ムキ男、君はさぁ、野球のボールくらいね……」
と言われたら、おっこの人はちょっと違うのかな?と思う感覚です。
このおっさんは、他人行儀に苗字しか呼ばれなかったことが、見て取れます。
背景知識の有無
私は普段から、受験英語の勉強などほぼせず、シットコムを見たり、英字新聞を読んだり、ニュースを見たりしているので、上記のような状況は簡単に把握できます。
ただ受験生のときにそんなことはできなかったし、多くの受験生もそれとにたようなものでしょう。その意味で今回の内容は、センター本番のレベルは越えていると思われます。
よくも語彙のレベルをおさえつつ、ここまできれいに問題を作ったものだと感心しました。
ただ、意味が解らなかった受験生は多いでしょう。英検準1の多少難しいレベルの英文なので。
本文だけでは内容が取れずに困ってしまったと思われます。
そんな場合は、選択肢との照合が有効です。
本文の要約が選択肢には載っている
今回の話も、去年のセンター本番の宇宙人の襲来もそうでしたが、選択肢をきちんと読んだら本文の内容理解が深まり、きちんと理解できることは多々あります。
そういった意味合いを含めて、やはり問題はよくできていたと言えます。
来たる。第二回全統マーク模試。
私は、駿台とも河合とも全く関係のないものですが、河合の第二回全統マークではここまでの難易度の英文は出ないことは断言できます。
よって、今回失敗してしまった方も、あまり気にせず、きちんと単語を覚えて過去問を解くなりしていきましょう。
今回80点だって、河合のマークでは倍増して160点に。そんな例さえ散見されますよ。
君たちはまだ若いのです。