志望大学の学部が医学部の場合、数学、物理、化学の順番で大きな得点差が付く科目です。
住んでいる地域によっては授業の進捗が異なる場合があります。実際に関東の進学校では高校3年の春の段階で全範囲が終了し、その後授業中に演習講座が設けられるため問題を解くこと自体に慣れている学生が多いのです。
そのためペースが遅い道内の受験生は理科が弱い傾向があります。北海道大学の場合、合格者の6割前後は道外の受験生となっているのが現状です。
文部科学省が制定する学校の指導内容を決める学習指導要領では『物理の学習がいつ始まるかは学校により異なります。いつ始まってもいいように、高校に入る時点で理解しうる数学的手法しか使っていけず、既存の数学的手法についても一応確認することが好ましい』という内容が書いてあります。
つまり、『高校物理においては、中学数学でやったことを使ってください。また、中学で習ったことも使う際は説明してから使いましょう。高校数学で習うものは使ってはいけません』ということです。
ただ例外的な問題もありますので、微分積分はできた方が良いでしょう。
小学生のとき、距離=速度×時間という式を習いますね。
この式を変化させると
となります。
この式には問題点があります。
例えば、1000mを10分かけて歩いたとします。分速は?と聞いたら小学生は
と答えます。しかし、これは本当に正しいのか?
この式は、ずっと同じ速度(100m) で歩いていたときしか成り立たないため、高校物理では速度の定義は教科書では以下のようになります。
この式をどこかで見たことはありますか?
この Δt を無限小にするとこれは微分を意味します。※微分は高校数学の数学Ⅱで学習します。
微分系で書くと
このように速度は変位の時間微分で書くことができます。
同様に加速度も教科書の定義から微分系で
と書くことができます。
微分積分の関係から、変位y は
速度v は
と定義することができます。
高校物理の『交流電源におけるコンデンサー、コイルを含んだ回路』を苦手とする人が多くいます。
実は、交流の範囲は微分積分を使わざるを得ないのです。
教科書にかかれたコイルの自己誘導における電磁誘導の起電力の式を見てみましょう。
速度の時と同様にこれは微分を意味します。
微分系で書き換えると
となります。
Δt とdt の違いは、文字だけではありません。
Δt は、t1≠ t2 となるt1,t2 においての、t2- t1 を表します。Δを使うと任意の時間tではなく、ある二点t1,t2 を決める必要があります。
しかし、実際の入試問題では、電流Iや電圧Vは任意な時間tで表記されるため、コイルの起電力は本質的には、微分系で解く方が速いのです。本番の試験時間は限られているため、速く解けるということは大きな利点となります。
私立大学医学部、国公立単科医大学医学部の化学は奇問が多く、医学部の先生が作っているため生物の内容とかぶるアミノ酸やDNAや核酸、高分子化合物が出題される傾向があります。
そのため説明するための問題文が長くなり、見慣れない問題のため必要以上に難しく感じてしまい解けない事があります。
ですが問題文を理解することで状況把握できれば、完答できるような問題でもあります。奇問に慣れておくことが私立大学医学部、国公立単科医大学医学部の化学では重要です。
大学により難易度に差はありますが、基本的に出題は教科書からされます。しかし学校により使用する教科書が異なり、内容は大筋は一緒ですが細かい内容も異なるのです。ある出版社の教科書には記載されているものが、ほかの出版社の教科書には記載されていないという事は多々ありますが、受験では関係ないため、志望校に合わせた出題傾向を把握しておく必要があります。
同素体は教科書によっては黒鉛とダイヤモンドしか載っていないものもありますが、北海道大学の化学の入試ではフラーレンやカーボンナノチューブについての問題が出ています。自分の使っていた教科書に載ってなかったは言い訳にならないのです。
プロ講師 | 24,000円 |
一般講師 | 18,000円 |
・1コマ60分となります。月4回の授業です。
医学部特有の主題傾向や、私立・国公立など志望校や科目により正しい指導内容があります。高上は生徒の志望校に合わせて指導を行います。
マンツーマンの個室での指導で、他の生徒の声が聞こえず集中できる環境をご用意しています。
まずは1回3,000円の体験レッスンからお試しくださいませ。