公開日:2019年8月4日
こんにちは。高上の数物英講師です。今日は京大数学のなかでもトップクラスの難しさだったといわれる問題について解説します。
東大史上最も難しい問題はこちらにあります。
問題

解答

解説、感想
どこが難しいのかというと、普通の帰納法だとnで成り立つ時にn+1でも成り立つと示しますが、nとn+1で成り立つ時にn+2でも成り立つということを示さなければいけないと気づくところです。そこ以外はむしろ普通だと感じました。
そのあとの論理展開も背理法in背理法in帰納法みたいな感じでひとつずつ互いに素とか倍数とか確かめていかなければいけないので神経はすり減らしますけど、内容はとても難しいわけではないです。ユークリッドの互除法の原理の理解が重要です。
整数a,b,c,dがa=bc+dと表せるときにaとcの最大公約数はcとdの最大公約数に等しいというものです。
2個以上の仮定をする帰納法は4stepとかでもやる重要問題ですが、私は初めそれだと思いつかなかったです。nが偶数の時と奇数のときで性質が違うことに気づいてしまい、逆にそれにとらわれてしまいました。(1)でわざわざn=2の場合を示させていて、どうもそれなしではこの先示せそうにないと気づくことができ、2個仮定するに至りました。4stepレベルのとは違って一見色々いじれば普通の帰納法で出来そうな見た目をしているのが落とし穴ということですね。